「瞬間英作文がいいって聞くけど、本当に効果があるんだろうか?」
とお悩みの方、私も最初は半信半疑でした。
実際に瞬間英作文を数カ月やり続けたところ、全く英語が口から出てこない状態から、言いたいことをほぼ全て問題なく英語で伝えられるレベルまで英会話力を上げることが出来ました。
瞬間英作文は、
- 文法はわかるし、ある程度リスニングはできるけど、スピーキングとなると全然言葉が出てこない
- 時間をかければ言いたいことが言えるけど、瞬間的には英語が出てこない
という方が、基本的なことを英語でスラスラ言えるようになるために非常におすすめの方法です!
この記事では、瞬間英作文で英語が話せるようになる理由、瞬間英作文のやり方、コツ、応用方法などをみっちり解説していきます!
1. なぜ瞬間英作文で英語が話せるようになるのか
1. 話すのに必要なほぼすべての英語の型が頭に刻まれるから
英語を勉強していると、無数の例文に出会い、英語学習が途方もないように思うかもしれませんが、実は英語を話すのに必要な「英文の型」は数えられるほどしかないのです。
英語の基本の文の形は、5文型といわれる5つしかありません。また、文法に関しても、20~30種類しかないので、実際に使えるようになる必要がある英文の型は多くないです。
瞬間英作文は、これらの「英文の型」を効率よく網羅的に学び、それらを感覚的に口から出せるようにするためのトレーニングであると言えます。
反復して瞬間英作文のトレーニングを行い、英文の型を頭にしみ込ませることが出来れば、言いたいことをほぼすべて英語で言えるようになります。
2. 意外と言えない基礎英語を再度叩き込めるから
突然ですが、ここで問題です!
以下の文章を、この後すぐ英語に訳してみてください。
例題
1.(遠くを指して)あれらは何ですか?
2.宿題を手伝ってあげるよ。
3.私は高校生の頃、全教科の中で英語が一番好きだった。
どうでしょうか?
日本語で見ると簡単な文章ですし、英語にしても使われる単語や文法は簡単そうですよね。
それでは正解を見てみましょう。正解は以下です(あくまで一例となります)。
答え
1.What are those?
2.I will help you with your homework.
3.When I was in high school, I liked English the best of all subjects.
英文を見てみると、すべて中学で習う簡単な単語で構成されています。
とはいえ、スラスラ口から英語が出てこなかった方も多いのではないでしょうか。
ただ知識として単語や文法を知っていてもそれを瞬間的に口から出せるかどうかは別の話なのです。
瞬間英作文を行うことで、これらの意外と言えない基礎の表現がスラスラ出てくるように鍛えることが出来ます。
私も瞬間英作文の練習をし始めた当初は、正しい答えを言えることはおろか、どの単語から始めたらいいかわからないレベルでした。
今回答えられなかった方も、瞬間英作文トレーニングを重ねればスラスラ英語が口から出てくるようになるので、一緒に取り組んでいきましょう!
2. 「瞬間英作文は効果がない」という声が上がる理由は?
1.「ネイティブらしい表現」を学べるものだと思っているから
瞬間英作文について「出てくる文が不自然」という声がありますが、瞬間英作文の目的は、「ナチュラルな英語表現を身に着けること」ではありません。
瞬間英作文は、英語の最もベーシックな型を学ぶもので、ネイティブが話すような表現を学べるものではないのです。
日本語学習で例えると、
『「こんにち」は、実際の会話では「うっす」や「やっほー」というと自然に聞こえるよ。』
といった応用表現を求めているような感じです。これらは基礎レベルが話せないうちは重要ではないですよね。
それよりも、「〇〇だから~した」や「~と思った」というような、意思疎通を図るために必要となる最も基本的な型をおぼえる方が重要です。
瞬間英作文はこう言った汎用性のある表現を使いこなせるようになる目的で行うものと捉えていただけたらと思います。
2. 自分に関係する単語を別で学ばないからから
確かによく言われるように、よくある瞬間英作文の例文の中には「こんな文絶対使わないじゃん。」というような実用的でない表現もあります。
ただ、上述のように、瞬間英作文の目的はあくまで「英文の基礎の型を身に着けること」なので、瞬間英作文をやる際は、使われる文の意味ではなく「英文の型」に注目しなければいけないのです。
瞬間英作文だけで英語を話せるわけではなく、瞬間英作文で身についた英文の型に合わせて自分の生活でよく使う単語や表現を応用することができて、初めて英語が話せるようになります。
よって、単語の勉強、イディオムの勉強も並行して行っていく必要があります。
3. 練習を繰り返し行っていないから
単純に1つの文を何度も繰り返して練習していない人が、効果を実感していないのかもしれません。
瞬間英作文では、考えなくても英訳が口から出てくるようになるまでひたすら同じ例文を何度も繰り返し練習することが重要です。
例えば、ピアノは楽譜を読めるだけでは弾けるようにならないですし、1度レッスンで練習したからといって指を思うようにコントロールできるようにもなりません。
しかし、何十時間も練習すれば、手元を見なくても弾けるようになります。
英語の瞬間英作文も一緒です。「英文が作れた」「1回言えた」で満足せず、瞬間的に英語が出てくるようになるまでは繰り返し脳と口を慣らす練習が必要になります。
少なくとも5回以上は反復しましょう。繰り返すことで、「英語の型」を脳に定着させることができます。
同じ文を繰り返し練習することで、文の構造や語順が自然と身についていきます。
3. 成果が出る瞬間英作文のやり方
様々な英文の型に網羅的に触れ、反復して練習してこそ瞬間英作文はその効果を発揮します。
よって、初めは瞬間英作文用につくられた本を活用することをおすすめします!
STEP1:反復練習がしやすいよう、セクションに分ける
瞬間英作文の本を一冊選んだら、それをセクションに分けてやっていきましょう。
一冊を完璧にしようとすると途方もない作業に感じるので、一冊を切りの良い箇所で3〜5個のセクションに分けて、1セクションずつ完璧にしていってください。少ない数を短期間で反復した方が記憶に定着しやすいからです。
このやり方は、英単語の暗記でも推奨されているやり方です。
ここでいう反復とは、文を覚えるためでなく、英文の型を頭に定着させるための反復なので、暗記をしようとする必要はありません。
STEP2:まずは自力で日本語を英語にしてみる
まずは自力で日本語を英訳してみましょう。
初めは時間がかかるかもしれませんが、挑戦してみてください。
まず自力でやってみることで、そもそも理解できていない文法や、思いつかなかったり、言えなかったりする表現を認識することができます。
STEP3:正解の英文を確認する
自分が作った英文と回答を比べて答え合わせをしましょう。
英文が思い浮かばなかった場合は、具体的にどこがわからないか認識しながら、答えを確認してしまって大丈夫です。
この答え合わせの段階では、回答を見たときに「なるほど」「たしかに」と納得できることが重要です。瞬間英作文は、すでに理解している英語を使えるようにするという点で力を発揮するトレーニングだからです。
回答を見てもなぜそうなるかを理解できていない場合は、基礎文法が抜けている可能性が高いので、再度文法のインプットを行ってください。
STEP4:英文を1つずつ復唱し、口を慣れさせる
回答を見て英文に納得したら、その英文を最低3回は声に出して音読しましょう。
英文を理解していても、声に出すと意外とつっかえてしまうということはよくあるので、滑らかに言えるようになるまで繰り返し音読しましょう。
この際、英文を何も考えずに読むのではなく、しっかり英文の文構造や英文で使われている文法を意識しながら読んでいきましょう。
スムーズに言えるようになるまで繰り返しましょう。
4. 瞬間英作文をやる際のコツ
1. 言い方が違っても文法が合っていればOK
瞬間英作文の日本語は、時々複数通りで英訳が可能なケースがあります。
例えば、簡単なものでいうと、「泳ぐのが好き」は、「I like to swim.」にも「I like swimming.」にも訳せますよね。
この場合は、自分で判断して文法が正しければ正解としてそのまま進めてしまって大丈夫です。
2. 必ず毎回声に出して行う
声に出すのは本当に重要です。
文章を作れても、実際に声に出して発音するとなると引っかかりや違和感を感じて、英文がスムーズに出てこないということは結構あります。
また、英会話で中級以上のレベルになっても、三人称単数の-s や複数形の-sが抜けてしまうことは、定番のミスなので、必ず作成した英文を声に出して音読するようにしましょう。
3. 文法は思考なしで出てくるレベルで完璧にする
文法がわからない部分は、その都度調べてわからないところを潰していきましょう。
しつこいですが、瞬間英作文の肝は、英語の文の型を覚えることです。文法を理解していないまま続けると、例え本に書いてある文章が言えるようになったとしてもそれを他の文に応用することができません。
口から出すスピードも大事にしてください。
例えば、「彼は彼の兄より背が高い。」という文章があったときに、「背が高いは、 tall。その比較級だからtallerだ。」と考えるのでは瞬時に英語が出てきません。
背丈の違う二人を思い浮かべた瞬間に、比較級 -er のことを考えるプロセスを介さずtallerと瞬間的に言える必要があります。
4. 何度も引っかかるところはマークして反復する
何周もしていると、徐々にいつもこれ言えないな・・という文が出てくると思います。
複数周を終えて、少しでも引っかかってしまいスムーズに一文を言い切れない場合は、付箋やペンなどで問題をマークし、反復して練習していきましょう。
実際の会話ではスピードが命です。
考えるのに3秒も使っていると、すでに発言の機会がなくなっているということが起こります。考えることなく英文がスムーズに出てくるようになるまで練習をしましょう。
5. 瞬間英作文でさらに伸びるやり方
1. 1秒以内に言い始められるレベルを目指す
最終的には、1秒以内に文を言い始められるレベルを目指してください。
瞬間英作文の本一冊のほとんどすべての文章を1秒以内に言えるようになったら、日常会話で言いたいことは、ほぼすべて言える状態になっているはずです。英語を話すために必要な基本の型がすべて頭に入っているからです。
多少難しい接続詞や副詞を覚え足す必要はあるかもしれませんが、1秒以内に言えるようになれば、格段にスピーキング力が上達しているのを感じられると思います。
2. 問題文を自分に合うシチュエーションに変更する
これは5周以上行った方におすすめの方法になります。
既存の日本語例文を自分がよく使うシチュエーションに変えてやってみましょう。
「This church is not as old as that church.」(この教会はあの教会ほど古くない。)
なんて普段ほとんどいう機会がないですよね。
回数を重ねたあなたはしっかり型が頭に入っていると思うので、英文の型だけは残して他の表現を作ってみましょう。
上記の例文だと「not as ~ as」を残して表現を変えてみるということです。
例えば、
「These french fries are not as good as Macdonald’s ones.」(このポテトはマックのポテトほどはおいしくないね。)
のような文だとより日常で使いそうですよね。
これをすることで、覚えた英語の型を自分の日常の場面に合わせて使いこなせるようになっていきます!
6. おすすめの教材と活用法
最後に瞬間英作文におすすめの本をご紹介します。
最初の教材としておすすめするのは「話すための瞬間英作文トレーニング」シリーズの本です。
まずは、青色の「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」に取り組むことをおすすめします。
この本では、文法事項ごとにページが分かれているため、覚えるべき英語の型の全体像がつかみやすいですし、自分が苦手な文法や構文を把握しやすいです。
青色の「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」をマスターした後、「スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング」などの英文がシャッフルされたシリーズに移るのが個人的には良いと感じています。
瞬間英作文のやり方まとめ
瞬間英作文は、英会話力を一気に底上げするために私が最もおすすめする方法です。
実際に私も瞬間英作文をやり、1秒以内に言えるようになるまで極めたことで、英会話力が飛躍的に上がりました。
瞬間英作文では、日本語を瞬時に英語に変える練習を通して、英語を話すために必要になる基礎の型を網羅的に頭にしみ込ませることができます。
会話で出てくる英語の型が頭に定着すれば、日常会話レベルへの到達は目前です。
ぜひみなさんも瞬間英作文に取り組んでみてください!
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