「今すぐ留学したり海外に住むことはできないから、何とか日本で英語漬けて生活できないかな・・。」
コロナ禍に英語を勉強し始めた私は毎日こう考えていました。
両親とも日本語しか話さない、外国人の友達もいないと、当時全く英語環境に縁のない私でしたが、試行錯誤し自分を常に英語環境に置く方法を実践してきました。
今では、日本でできた外国人の友達と出かけたり、自分でも毎日英語をしゃべっていて、自分でいうのは恐縮ですが友人のアメリカ人にも驚かれる英語力が身に着きました。
この記事では、私が日本国内で英語漬けの日々を送るために実践したことを紹介します。
1. 英語漬けには留学が必要か
英語漬けといえば留学を思いつく方は多いと思います。「英語を話せるようになるには留学するしかない」と考えている方もいるかもしれませんが、私は決してそうではないと思います。
確かに留学中は授業も日常生活も英語ですが、結局自分で勉強する強い意志がない人は留学しても英語力を伸ばすことはできないのです。
語学留学を想定した話をします。平日の授業は約5時間ほどです。基本的にカリキュラムは四技能バランスよく組まれる+グループ授業が中心になるため、よほど積極的でないと自分が英語を話せる時間はそこまで多くないです。また、調べもの等をする時に大変だからと日本語で調べたり、レポートを翻訳アプリを使って書いたりしていたら、英語力は全く伸びませんよね。
確かにホストファミリーや友人と英語で会話できることは留学の利点だと思います。ただ、英語のスピーキングに関しては、インプットを10したとして、アウトプットとして出せるのは、そのうちたった1割程度です。1人で勉強する時間を取らなければ、結局同じ表現ばかり使ってしまい、より高いレベルの英語を話せるようにはなりません。
留学していれば確かにチャンスは多いですが、結局はどれだけ自分で自分を英語漬けの環境に追い込み、インプットとアウトプットを繰り返すかが重要です。今の時代、オンライン上に逃げ道はいくらでもあるからです。
逆に言えば、自分の意志さえあれば日本でもある程度英語漬けの環境を作り出して、英語を話せるようになることは可能です。
2. 自宅でできる日本で生活を英語漬けにする方法
今回は日本で生活を英語漬けにする方法を、家でできるものと、外に出て対人で行うものに分けて紹介します。自宅編では、ほぼすべての方法がひとりで完結させられるものになっています。
今回は4技能すべての方法を書いていますが、英語漬け環境を作る目的が「英語を話せるようになりたい」というものでしたら、特に重点的にリスニングパートとスピーキングパートに書いてあることを行ってください。
・リスニング
1. YouTubeを全て英語で見るようにする
YouTube動画を全て英語で見るようにすることをおすすめします。
YouTubeは英語漬け環境を作る上で最強のツールとなります。私はYouTubeで毎日英語の動画を見まくった結果、一部の難しいニュース等を除いてネットで目にするほぼすべての英語コンテンツを字幕なしで聞き取れるようになりました。
英語を勉強し始める前は、日本のYouTuberの動画をよく見ていましたが、徹底的に英語環境を作ることに決めてからは、心を鬼にして全てアンサブスクライブし、アルゴリズムが英語の動画しかおすすめしてこないYouTubeのトップページを作りました。
そこまで来たらこっちのもので、もう好きな英語YouTuberを見つけるのも、いい英語のビデオを見つけるのも簡単です。
勉強方法としては特別なことはありませんが、字幕を見て意味が分かっている状態でビデオを見るようにしてください。1回で理解するのは当然難しいので、同じビデオを何度も見て字幕なしで聞き取れるようになるまで続けるのをおすすめします。ただ、退屈してしまっては元も子もないので、自分の好きなビデオを見つけ、楽しめる範囲で続けていってもらえたらと思います。
2. SNSのフィードを英語で埋め尽くす
これもYouTubeと同様ですが、インスタグラムやTikTokで海外のインフルエンサーをフォローしたり、海外のショート動画を見るようにして、アルゴリズムの力を利用して海外コンテンツがたくさん表示されるようにしました。
これがおすすめの理由は、英語のミームが流れてくるようになるからです。ミームの意味を調べると「面白い画像や動画が拡散されていく現象のこと」とのことですが、簡単に言うとネタ動画のことです。
英語ミームは日本語のミームとは当然異なり、独自のユーモアがありますよね。さらに、英語ミームのコメント欄はジョークの宝庫なので、そういったジョークに日々触れて理解できるようになるという点でも英語ミーム動画は見ておくことをおすすめします。慣れてくると普通に面白いです。
また、よく有名な海外セレブやトレンドの人物が取り上げられることがあり、そういった話題に強くなれるという点でもSNSで海外の投稿をみることはおすすめです!
3. 日本のドラマやアニメも英語で見る
人によっては日本のドラマやアニメが好きで日本語で見ている方もいるかもしれませんが、これも可能であれば英語に切り替えて見ることをおすすめします。
コンテンツによっては英語バージョンがないこともありますが、ネットフリックス等では音声を英語に切り替えられるものも多いです。
ちなみに私はジョジョの奇妙な冒険を全て英語で見ました。特にこれまで日本語で見たことあるコンテンツを改めて英語で見ると、「あ、ここってこういう表現になるんだ。」というような発見があって面白いですよ。
・スピーキング
1. 独り言英語を徹底する
授業や仕事で英語を使わない方や、実家に住んでいる方は、「語漬け生活を送るなんて無理だよ・・」と思われているかもしれません。そんな方こそ自分の部屋だけでは独り言は英語でいうと決めるのはどうでしょうか。
とはいえ、そんなに構えることはなく、その日にあった出来事や自分の気持ちを英語で表してみるという程度で構いません。
以下に私が毎日使っている英語表現を紹介するので、これに自分の状況を当てはめて、独り言英語を始めて見てください!
私がよく使う独り言表現
1. What should I do next? (次は何をしよう?)
- 例: I’m done with this task. What should I do next?(このタスクは終わり。次に何をしようかな?)
2. I need to…(○○しなきゃ)
- 例: I need to do the laundry today.(今日は洗濯をしなきゃ。)
3. Where is…?(○○はどこ?)
- 例: Where are my keys? I can’t find them.(鍵はどこ?見つからない。)
4. It’s time to…(○○する時間だ)
- 例: It’s time to start working.(仕事を始める時間だ。)
5. I can’t wait to…(○○が楽しみ!)
- 例: I can’t wait to have dinner. I’m so hungry.(夕食が待ちきれない。すごくお腹すいた。)
2. 録画スピーキング法を試す
独り言英語のバリエーションが無くなってきたなと感じる方、もっと負荷をかけて会話練習をしたい方には、録画スピーキング法をおすすめします。
録画スピーキング法とは、私が独自に行っていたやり方で、英語を話す自分を録画し、それを振り返るという方法です。
録画スピーキング法のやり方
- 特定のトピックについて話している自分の姿を5分間録画する
- 動画を見て、言い方が分からなかった箇所を調べてノートやスプレッドシートに書く
- スムーズに言えるようになるまで1と2を繰り返す
1.特定のトピックについて話している自分の姿を5分間録画する
自分のこれまでの経験や自分の生活に関わるトピックに関して5分間話してください。例えば、地元はどんなところか、どうやって親友に出会ったか、どうして今の仕事をしているかなどです。
この際、言いたいことがあるけど英語でどう言えばいいかわからないという場面が出てくると思うので、分からない部分は日本語で言ってしまって大丈夫です。
最初から英語で話すと話がまとまらないと感じる場合は、どんな内容を話すのかをざっくり整理するために初めに5分間日本語で話してみてもOKです。
2. 動画を見て、言い方が分からなかった箇所を調べてノートやスプレッドシートに書く
その後、録画を見て、言えなかった文章をDEEPLなどの翻訳アプリで調べます。
言えなかった表現は、スプレッドシートやノートに書き溜めるようにしてください。
言えなかった表現が言えるようになるまで、隙間時間で作成したリストを使って瞬間英作文をやっていきましょう。
3. スムーズに言えるようになるまで1と2を繰り返す
同じトピックをスムーズに話せるようになるまで自分を録画する、言えなかった表現をリスト化するを繰り返していきます。
まずは、初日に話したトピックを3日間連続繰り返して話してみてください。繰り返すうちに言えなかった表現が克服され、どんどんスムーズに話せるようになっていきます。
ある程度、話したかった内容がスムーズにいえるようになったなと思ったら、次のトピックに移って同じ練習をしていってください。
・ライティング
1. ジャーナリングの習慣を作る
英語でジャーナリングは語彙力強化に非常におすすめです。
私は元々日本語で、普通の日記や感謝日記を書いたり、思考の整理として紙に色々書き出すことをしていました。それを英語に切り替えて行った所、かなり自分が使える表現の幅が増えた実感があります。
なぜかというと、文章で自分の言いたいことを書く際、会話の時よりも時間がたっぷりあるので、多少複雑な言い回しや自分の感情を正確に表す形容詞を考えながら書くことができるからです。書く際、同じ単語やイディオム、同じ文の形を重複して使わないというルールを設けていたので、更に多くの表現を学べたと思います。
日によって書いたり書かなかったりですが、大体B5ノートの半面1ページ位の量を書いています。書くと同時に声に出すと口もその表現を覚えるので、ジャーナリングは英会話の表現力アップにも大きく貢献する方法だと感じます。
・リーディング
1. アマゾンで洋書を購入して読む
洋書を読むなんてハードルが高いと感じる方もいるかもしれませんが、洋書は意外と簡単に読めてしまうものです。
私の感覚からすると、ざっくりの傾向ですが意外と小説のほうが詩的な表現が多いこともあり読みづらく、自己啓発系の本は授業で出てくる英語長文のような慣れ親しんだ文章で書かれているので読みやすかったりします。
洋書なんてどこで買うんだ・・と構えている方もいると思いますが、実は洋書はアマゾンで簡単に手に入ります。まずはランキングで見てみて、興味を持った本の「この本もおすすめ欄」等から芋づる式に面白そうな本を探すのがおすすめです。
私が読んで良かった本を3つ紹介します。
文章の難易度はTOEIC 600点ほどとそこまで高くなく、内容も100ページほどなので、初めての洋書にぴったりです。内容は、ネズミと小人が迷路で消えたチーズを探すストーリーです。「消えたチーズ」が変化を象徴していて、登場人物たちはその変化に対してそれぞれ違う行動に出ます。「自分に起こった変化にどう反応してどういう行動を起こすか」がテーマになっている考えさせられる本です。
文章の難易度はおおよそTOEIC 700点くらいで、Who moved my cheese?より若干難易度が上がります。羊飼いの少年サンティアゴが、自分の夢を追いかけてエジプトのピラミッドを目指す冒険のストーリーです。「夢を追い求めること」がテーマで、サンティアゴは旅の途中で様々な人々と出会い、貴重な教訓を得ます。自己発見と人生の意味について深く考えさせられる本です。
Atomic Habits は自己啓発本で、レベルでいうとTOEIC 800点くらいです。習慣化についての本で、日々の小さな習慣が結局人生を作っているんだということを言っています。どうしたら意志力に頼らず、習慣化ができるかを科学的視点を踏まえて解説し、日々使える実践的なアドバイスを豊富に紹介しています。私も英語学習という点でこの本には大変助けられました。習慣化に興味がある方は必読です。
2. 検索を英語で行う
何かを調べる際もなるべく日本語ではなく英語で検索するのをおすすめします。日本特有のサービス等日本語で調べなければいけないものに関しては仕方ありませんが、検索する際はなるべく英語を使っていきましょう。
例えば私は仕事関連だと、パソコンのショートカットキーを調べるときや、本業のマーケティング関連で分からない点を調べる際、英語を使うようにしています。
また、旅行に行く際に観光地について情報収集する際も、英語を使うようにしています。海外旅行はもちろんですが、国内旅行でも日本を英語で紹介しているページがたくさんあるので、旅行に行く際はぜひ英語で検索してみると良いと思います。
3. 英語漬けの人間関係を作る方法
1. 英語で人脈を作るときのポイントは、関係の持続性
英会話の練習を続けていると、いよいよ実践したい!というタイミングがくると思います。そう思ったらぜひ外国人の友達を作ることをおすすめします。
ただ初めは、英語が話せれば誰でもいいと思ってしまいがちですが、毎回バーに足を運んでその場にいる人とその場限りの会話を楽しむだけでは、英語は上達しません。その場限りの会話では自己紹介程度の浅い会話で終わってしまいます。
出来れば、定期的に会って、仕事のこと、恋愛のこと、社会のこと、自分自身の人生のことなど様々な話題について深く話せる友達を作ることを目標にしてほしいです!
とはいえ、人間は相性もありそのように仲良くなれる人に出会えるのもかなりラッキーなことなので、最初から、仲良しを作ってやるぞ!とそこまで構える必要もありません。まずはとにかく楽しんで会話をしてみましょう!
「英会話がしたい!」ということで友達を探すのは全く悪いことではないです。きっかけはそれでも、結局人対人ということを忘れずに、持続する関係を目指していけるといいですね!
2. 英語を話す外国人と出会う方法
1. 英会話カフェに行く
英語漬けの人間関係を作る方法の一つ目は、英会話カフェに行くことです。近年英会話カフェの数は増えていて、コスパも良いのでかなり気軽に行くことが出来るようになりました!私も都内の英会話カフェに通っている時期がありました。行きたい気分の時にフラっと行けるので、気分屋の私にはかなり合っていました。
英会話カフェの利点は、英会話教室やオンライン英会話とは異なり、授業感なくリラックスして会話ができる点です。飲み物を飲みながら、その場で様々な方向に広がっていく会話を楽しむことが出来ます。また、1対1でもグループでも話せる点も利点であると言えます。
ただ、英会話カフェのネイディブスピーカーのスタッフは、基本的には仕事としてそこに居るので、よほど気が合わない限りは友達としてプライベートでも会う、というのは難しいです。
英会話カフェには、英会話にかなり高いモチベーションを持っている日本人たちがきているので、彼らとも繋がっておき、今後様々な国際交流の場や英会話の場に一緒に足を運べる仲間を作ることはかなりお勧めできます。
2. 言語交換アプリを使う
言語交換アプリで友達を作ることも一つの方法です。
アプリには様々な人がいて色々な人がメッセージをくれたりすると思いますが、全員に律義に返す必要はなく、本当に気が合いそうな人とやり取りを長く続けることを意識してもらえるといいと思います。自己紹介を見て、趣味が合いそうだったり、共通の話題がある人には是非メッセージをしてみてゆっくり関係を深めていきましょう!
相手の日本語レベルは、やはり自分の英語力と同等か、低いくらいが丁度良いです。
電話をしたり、実際に会う際、関係性が深まるまでは、時間を区切って、日本語タイムと英語タイムを同じ時間ずつ設けることをおすすめします。こうすることで相手もこちらが真剣に言語を勉強していることを分かってくれ、間違えをきちんと指摘してくれたり、正しい表現を教えてくれたりと、英語力向上のために色々と助けてくれるようになると思いますよ!
3. 外国人が集まるバーに行ってみる
先が続く関係をつくれれば、バーも貴重な出会いの場になります!現在身の回りに英語環境が全くない方は、とりあえず気軽に行けるバーに行ってみることはおすすめできます。
私がよくいくのは渋谷のバーですが
♦HUB
のようなバーはいつも外国人であふれていて、知らない人とも話しやすい雰囲気なので、手始めに行ってみるのはおすすめです!
ただ、もちろん出会い目的の人は多いです。恋愛等を求めていない方は、なるべく同性のグループやカップルできている人たちに話しかけることをおすすめします。特にこのようなワイワイ系のバーに来ているカップルは人との出会いにウェルカムなケースが多いので、躊躇しすぎず気になったら声をかけてみて良いと思います!
観光客ばかりと思いきや、意外と日本に住んでいるという外国人の人たちもいるので、その中に今後も仲良くできる人がいるかもしれません!
4. シェアハウスに住む
これは思い切った提案になりますが、シェアハウスに住むこともおすすめです。
私も現在シェアハウスに住んでいて、住民たちとは日本語と英語どちらも使って会話をしています。
シェアハウスの中には、外国人比率が50%以上とかなりインターナショナルなものもあり、そうしたシェアハウスに住めば毎日英語漬けの生活を送ることも可能になります。
一緒に住むことで毎日何かしら会話の機会があるので、忙しくて英会話の時間が取れないという方には、シェアハウスはとてもおすすめです。
私が物件を探した際に見ていて英語漬けが叶いそうだなと思ったシェアハウスの運営会社は以下の二つです。
引っ越しを考えている方は、是非インターナショナルなシェアハウスも候補に入れてみてもらえたらと思います!
まとめ
ここまで英語漬けの生活を送るためのアイデアをいくつか紹介してきました。
英語漬けの環境は、自分がやろうと思えば日本でいくらでも作ることが出来ます。
今回の記事の前半では家で一人でできる方法を紹介したのでまずはそちらを試してもらい、物足りなくなってきたら記事の後半で紹介した英語漬けの人間関係を作る方法も実践していただけたらと思います。
今回私が紹介した方法は、どれも自分で試し、英語力向上に役立ったと思ったものばかりなので、ぜひ日々の生活に取り入れてみてください。
継続は力なりです。引き続き英会話、頑張っていきましょう!
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