どのくらいの期間勉強すれば英語が聞き取れるのか結論を出します

どのくらいの期間弁こうすれば、英語が聞き取れるようになる? リスニング

「全然聞き取れるようにならないんだけど、どれだけリスニングを続けたら聞き取れるの?」

「英語が急に聞こえるようになる瞬間って本当に来るの?」

と疑問をお持ちの方、多いと思います。

英語が聞き取れるようになるまでの期間は、現在のレベルと、目指すレベルによって変わりますが、大体目安があります

私は、本格的にリスニング力を鍛える勉強を始めてから、約4カ月で急に英語が聞こえる瞬間が来ました。

この記事では、レベル別の英語が聞こえるまでにかかる具体的な期間と、私が英語が急に聞こえた瞬間の感覚、実際に行っていたリスニングの勉強法などを詳しく紹介します。

1. 英語レベル別、英語が聞き取れるようになるまでの期間

英語が聞き取れるようになるまでにかかる時間は、現在の英語レベルと、目指している英語レベルによって変わります。

現在の英語レベル、目指す英語レベルそれぞれを3段階に分け、各レベルごとにどのくらいの勉強時間が必要か、1日2時間勉強するケースと、1日30分勉強するケースに分けて紹介します。

英語レベル:【初級】ほぼ聞き取れない状態の人

初級レベルの人が、最初に目指すべきステップである日常会話レベルのリスニング力をつけるには、約400時間~600時間かかります。

ここでいう初級レベルとは、日常会話の英語を聞いてほぼ聞き取れない、また動画等で字幕を付けてみても理解できないものが多い状態を指します。

初級レベルの方がリスニングができるようになるためには、文法や単語力も強化する必要があり、それを含めて必要な勉強時間がほかのレベルより長くなっています。

目指すレベル:簡単な日常会話レベル(ゆっくりの会話は聞き取れ、お店で注文できる)

  • 1日2時間学習の場合
     約7~10か月程度で到達可能。
  • 1日30分学習の場合
     約27~40か月、つまりおよそ3年程度が目安です。

目指すレベル:初級ビジネス会話レベル(TEDや簡単なニュースが聞き取れる)

  • 1日2時間学習の場合
     約1.5~2年程度の学習期間が必要です。
  • 1日30分学習の場合
     約4.4~6.7年程度かかる見込みです。

目指すレベル:ネイティブ会話レベル(ネイティブの早い会話や字幕なしの映画が聞き取れる)

1日30分学習の場合
 約8~11年程度の継続的な学習が必要です。

1日2時間学習の場合
 約3~4年程度の学習期間が目安となります。

ファーストステップである日常会話レベルを目指す場合でも、1日30分の勉強だと3年かかってしまいます。

逆に、1日2時間勉強を続ければ最短約半年で日常会話レベルの英語は聞き取れるようになります。

できれば1日2時間程度は時間を確保して、ペースを上げて勉強していけるのが良いですね!

英語レベル:【準初級】短文やゆっくりなら聞き取れる人

準初級レベルの方が最低限のビジネス英語やニュースを聞き取れるようになるには600~900時間を要します。

ここでいう準初級レベルとは、短い会話文なら聞き取れるものの、何かを説明する長い文章やネイティブのYouTube動画等だと聞き取れない状態です。

しかし、聞き取れなくとも字幕を付けてじっくり意味を考えれば理解できる文法感覚があることを前提としています。

TOEICでいうと500~700点程度の点数です。

目指すレベル:初級ビジネス会話レベル(Tedや簡単なニュースが聞き取れる)

  • 1日2時間の場合
     約10~15か月程度で到達可能。
  • 1日30分の場合
     約3.3~5年程度が必要です。

目指すレベル:ネイティブ会話レベル(ネイティブの早い会話、字幕なしの映画を聞き取れる)

  • 1日2時間の場合
     約20~30か月、すなわち1.5~2.5年程度で到達できる見込み。
  • 1日30分の場合
     約6.7~10年程度の学習が必要とされています。

少しだけリスニングができる準初級レベルの方がTed talkやニュース、簡単な英語会議が聞き取れるようになるには、1日2時間の勉強で約1年かかります。

1日30分の勉強だと4年はかかってしまう計算なので、1日2時間を1年間、もしくは1日3時間で9カ月など短期間にガッと詰め込んで勉強し、オンライン上にあるコンテンツならほぼ聞き取れる状態にしたいですね。

英語レベル:【中級】日常会話や簡単なYouTube動画は理解できる

中級レベルの方が最低限のネイティブの会話レベルを聞けるようになる、字幕なしで映画を見れるようになるには700~1000時間を要します。

ここでいう中級レベルとは、日常会話や一般的なYouTube動画は字幕なしで理解できるものの、ニュースは少し厳しいといった程度の英語レベルです。

ただ、ニュースなどの複雑な文章を聞いて理解できなくても、字幕を見れば「あ~」と意味が分かるレベルを示しています。

文法はほぼ完ぺきでTOEICでいうと750~850点程度です。

目指すレベル:初級ビジネス会話レベル(Tedや簡単なニュースが聞き取れる)

  • 1日2時間の場合
     約3~5か月程度で目標に到達可能。
  • 1日30分の場合
      約13~27か月程度、つまり1年~2年半ほどで達成できるでしょう。

目指すレベル:ネイティブ会話レベル(ネイティブの早い会話、字幕なしの映画を聞き取れる)

  • 1日2時間の場合
    約12~17か月、すなわち1年~1年半程度で目指せるとされています。
  • 1日30分の場合
    約4~5.6年程度の継続学習が必要と見込まれます。

すでに英語をある程度聞き取れる中級レベルの方がネイティブの早い会話を理解できるようになったり、映画を字幕なしで見るには1日2時間勉強を続けて、1年~1年半はかかります。

1日30分の勉強だと5年程度はかかってしまいます。

できるだけ1日のうちの多くの時間を英語に触れるようにして行きたいですね。

2.毎日英語を聞き始めてから4カ月で英語が急に聞こえる瞬間が来た

英語が急に理解できるようになる「ブレイクスルー」について皆さんも聞いたことがあるかもしれません。

ある日突然、私にもこのブレイクスルーが訪れました。今でもその瞬間をよく覚えています。

1.英語が急に意味として聞こえる瞬間が来た

文法書を網羅し単語帳1冊終わらせ、英語の基礎を一通り固めた頃に試しに海外YouTuberの動画を見てみたところ「あれ、これだけやっても英語全然聞き取れないじゃん・・」という課題にぶち当たりました。

その日から毎日、1日3時間以上は英語の勉強をしました。

ある日、いつもの山道をランニングしている途中で、これまで音声をいちいち止めて字幕を確認しながらでしか理解できなかったYouTuberの動画が、急に聞こえたのです。

英語を毎日聞き始めてから4カ月程度たった時のことでした。

2.4カ月間リスニングだけをしていたわけではなかった

英語の動画の意味が分かった瞬間は本当に感動し、その日はガッツポーズをしながら走っていた記憶があります(笑)

ただ、振り返ってみると私はその4カ月間リスニングをしていただけではなかったです。

リスニングに加え、その4カ月間ひたすら音読をやっていたのです。

自分が発音できない音は聞こえない、という話をその頃ちょうど知り、3分程度のポッドキャスト1話に対し最低50回は音読をしていました。

また、その前に1年ほどがっつり文法や単語を勉強していて、動画を止めて字幕を見ればほぼ意味が分かるというレベルで、基礎がある状態でした。

つまり、毎日リスニングを始める前、私は今回の記事で説明している準初級レベル(短文やゆっくりなら聞き取れる人)に相当していました。

一般的にTed TalkやYouTubeが聞き取れるのに1年程度かかるといわれていたところを半年かからずに聞き取れたのは、ひたすらリスニングをしていたからではなく、しっかりした文法基礎力があったうえで音読をやっていたからだと確信しています。

3.どのレベルにいてもまずは600時間の勉強をしよう

あなたが英語を全く聞けない状態でも、ある程度聞けるけどすべてを理解できない状態でも、明確な成果を出すためにまずは600時間勉強することを目指しましょう。

英語学習にはプラトー現象と呼ばれるものが存在します。勉強の初期段階では明確な成果が出るものの、一定レベルに達すると同じ勉強量をこなしても成果が見えなくなってい行く現象です。成長曲線が急に緩やかになるのです。

英語が聞き取れるようになる段階で、英語学習の一番最初のプラトー現象にぶち当たることが非常に多いです。

すぐには成果が出ないことを忘れずに、まずは 1日2時間×10カ月(300日)=600時間 の勉強続ければ、必ず成果は見えてきます。

4.正直リスニングより音読をしたほうがすぐ成果が出る

先ほど私が、準初級レベル(ゆっくりの会話や字幕を確認しながらなら聞けるレベ)からYouTube動画やニュースを理解できるレベルになるのに本来1年かかるところ、4カ月で聞けるようになった話をしました。

正直、英語をpodcastなどを聞き流していたことよりも、音読のおかげで目に見える上達が早い段階で出たと思っています。

ではなぜ音読が有効なのか、その理由を説明します。

1.なぜリスニングだけでは聞き取れるようにならないのか

はっきり言うと、ただ英語のPodcastやYouTubeをかけて聞いているだけで英語が理解できるようになることはありません

昔あったゴルフの石〇遼さんがCMをしていた英会話教材スピードラー〇ングのキャッチコピーは、「毎日聞くだけで話せる」というものでしたが、私はそれでは話すことはおろか、絶対聞くことも伸びないと思っています。

英語が一度聞けるようになってから、英語を聞きまくるのであれば伸びていきます。なぜならもう大部分が聞こえており、わからないところのみフォーカスすれば良いからです。

ただ、あなたが今英語を聞いてほとんど理解できていないなら、最初からリスニングをやっても効果は出ません。聞こえていないということは、単語力などとは別に、発音されるときに繋がる音、弱くなる音、早く発音されて聞こえなくなる音などが分かっていないからです。

これらは、聞くだけではわかるようになりません。実際に自分で文字(テキスト)を見て、どの音がくっつき、消えるのかを自分で発音できるようになって初めて聞けるようになるのです。

英語を聞いて頭に全く文字が浮かばない状態でリスニングを続けるのは一番効率が悪いので一刻も早くやめてください!

2.音読が効果的な理由

前述のとおりですが、英語の繋がる音、短くなる音、省略される音などは、基本的には自分で発音できるようにならないと聞き取れるようになりません。

よって、同じ文章を繰り返し音読をしてその音の変化のパターンを身体にしみこませることが有効なのです。

でもパターンって何種類もあって習得するのに無限に時間がかかるんじゃないか・・と思う方も多いと思いますが、実は全然多くはありません。

英語が話されるときに、書かれた通りの音で発音されないパターンは大体以下の5つに分類されます。

①連結(Linking): 隣接する単語同士が滑らかにつながる現象

例:「look at」 → 「ルッカッ」

②脱落(Elision):発音しにくい音や不要な音が省略される現象

例:「next please」 → 「ネクスプリーズ」

③同化(Assimilation):隣接する音が似た音に変化し、発音しやすくなる現象

例:「good boy」 → 「グッボーイ」

④弱形化(Reduction):強勢のない音節の母音がシュワー音(/ə/)に変わり、短く弱く発音される現象

例: 「and」 → 「アン」

⑤収縮・省略(Contraction/Colloquial Reduction)

例: 「going to」 → 「ガナ」(=gonna)

パターンは分かったけど、発音の変化が起こる単語は無限にあるじゃん・・と思う方もいると思います。

確かに単語は無限にありますが、3分程度の英語の文章を、3本やりこめば、目に見えた変化は起こります。

なぜなら、英語ではたった最もよく使われる単語約1000単語が日常英会話の85%を占めているからです。もしその語彙数が2000単語まで増えれば、日常会話の95%は理解できるといわれています。

つまり、変化する単語数も、変化のパターンもそこまで多くないのです。よって、数本の英語文の音読をするだけで、よく出てくる話される英語の発音の変化をマスターできるのです。

5.英語が短期間で聞こえるようになった音読のやり方を紹介

私が短期間で英語のリスニング力を爆上げした音読のやり方を説明します!

事前準備として、必ずネイティブスピーカーの音源付きのスクリプトを選ぶようにしてください。速読英単語のような本を買ってもいいですし、PodCastやTedTalkでもスクリプトがまとまって見れれば構いません。

YouTubeの字幕のように流れていってしまうものではないものを選んでください。

STEP1.意味を理解しながら文章を読む

音読を始める前に、文章の意味をしっかり把握しておくことが大切です。単語の意味や文の構造を隅々まで理解するようにしてください。

I ran into an old friend at the supermarket yesterday. We hadn’t seen each other in years!

「”ran into” の意味は走るではなく “たまたま会う” だな」、「過去からさらに遡った話をしているから “hadn’t seen” になって過去完了形を使っているんだな」

という形で一文一文への理解を深めてください。

STEP2.シャドーイング・オーバーラッピングを各5回行う

文章の意味・文法構図でわからない部分を全てつぶすことができたら、シャドーイングを5回、オーバーラッピングを5回行いましょう。

音読に入る前に、ネイティブの音を吸収するためです。ネイティブの真似をする際、真似するのは発音だけでは足りないです。必ずその人の抑揚の付け方、速度の変化、声の強弱の変化などすべてを真似してください。

目指すは完全にその人になる、完コピです。

STEP3.意味をイメージしながら話しているつもりで音読する

次に、文章を意味ごとのまとまり(チャンク)で区切り、それぞれの内容をイメージしながら音読します。

はじめは、「‘going to’ が使われているから、これは近い未来の予定を表しているんだな」といったように、文法と結びつけて考えると理解しやすくなります。

文法や単語の意味を考えつつも、読むときはまさに今自分が話しているような気持ちで読んでください。

オーバーラッピングで真似した本家のネイティブスピーカーの話し方を思い出しつつ音読でも完コピを目指してください。

【数より質と精度】同じ文章を50回は行う

音読の効果を最大化するには、同じ文章を最低でも50回繰り返すことが重要です。これは、文章の意味を完全に理解し、その内容を自然に思い浮かべられるようになるまでに時間がかかるためです。

同じ文を繰り返し読むことで、英語の構文や表現パターンが無意識のうちに蓄積され、使える知識として定着します

どういうことか説明します。

If I had bought the laptop that was on sale, I would have gotten a better deal than this.
(セールになっていたノートパソコンを買っていたら、これより良い買い物ができただろう。)

この一文には、「仮定法過去完了(If I had bought~, I would have gotten~)」、「関係代名詞(the laptop that was on sale)」、「比較級(a better deal than this)」といった重要な文法要素が含まれています。

50回以上繰り返すことで、「なんとなく理解しているけれど、完全に聞き取るのは難しい」と感じる文法や単語が、しっかりと記憶に残り、実践の機会で聞けるようになるのです。

まとめ

この記事では、英語が聞けるようになるまでどのくらいの期間がかかるのか説明してきました。

英語が聞けるようになるまでにかかる期間は現在のレベルと、目指しているレベルによりますが、まずは600時間(1日2時間で約10カ月)勉強をし、ブレイクスルーを目指しましょう。

そして、もちろん時間をかけたからといって、正しい勉強法ができていなければ英語が聞けるようになることはありません。

流し聞きは本当に効果がないのでやめましょう。シャドーイングや音読で自分が発音できる=聞き取れる英語の音の種類を徐々に増やしていくのが、英語を聞き取れるようになる最短ルートだと私は思っています。

続ければ必ずいつか聞き取れる瞬間が来るので、それまで頑張っていきましょう!

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